年齢と共に、誰も「ふとした言葉や名前が出てこない」「物忘れがひどくなった」等の経験をお持ちの方は多いと思われます。
人によっては認知症の前駆症状ではないか?と不安に思われている方もいらっしゃると思います。
認知症という言葉は、広く知られるようにはなってきました。人は認知症(認識障害)になっても、体調が良く、イライラや不安・孤独がなければ、比較的穏やかな生活が送れるものです。
「認知症は死の恐怖から逃れるために、神が与えてくれた自然なものだ。」と言われるゆえんです。
しかし、家族の構成員の少なくなった現在の日本では、介護者一人で、在宅での24時間、目が離せない等の対応に追われる、その介護は大変なものです。介護者のイライラが、本人にイライラを起こさせます。
少人数で、孤独にならずに暮らせる、認知症に特化したグループでの住まい「認知症高齢者グループホーム」の存在意義もそこにあります。
まだ日本の「介護保険」が法制化される前、社会でも「痴呆」という言葉が生きていたころ、認知症高齢者の切り札と言われていた「認知症グループホーム」を中心にスウェーデン、デンマーク、オランダ等、介護先進国と言われていた国に「介護視察旅行」に出かけました。
勉強になる所もありましたが、やはり「西欧文化」の臭いがプンプンしました。それを「日本的なグループホーム」にするのが、私の役割だと思い帰国しました。日本独特の「思いやり」重視と、個人主義による「孤立・孤独」からの脱却です。
どのグループホームも、個室で生活していただきますが、認知症高齢者グループホームは、少人数の集団ですので、初めは緊張しても、すぐに慣れ、打ち解けていただけます。
経験豊富なスタッフにより、食事やレクリエーションなど、皆さんで集まるときに、人間関係を円滑にします。
又、当法人のグループホームでは、衣食住はもとより、レクリエーションの中で「心の充実」「脳トレ」「身体トレーニング」を行い、健康作りも行っています。
さらに近隣の小・中学生との交流を通じて、地域との連携に努めております。(その交流経験から、当法人のスタッフになった中学生もいます。)
衣:業者委託でなく、施設内で洗濯を行っているので、急な汚れ物にも対応できます。また、洗濯物を干したり畳んだりといったことも利用者の皆様方と共に楽しくおしゃべりしながら、生活の一部となっています。
食:管理栄養士が作る栄養バランスや健康に配慮したメニューを、温かいものは温かく、冷たいものは冷たく、適温で提供しておりますのでおいしく召し上がっていただいています。また、季節感のあるおやつや献立は、入居者の方に喜んでいただいております。普通食以外にソフト食、ミキサー食、ゼリー食をご用意しています。
住:身体状況に応じた使いやすいトイレや浴室、個室でプライベートな時間を過ごすだけでなく、ホールに集まり、誕生日会等、他の入居者とワイワイ楽しくおしゃべりをして過ごしていただいています。昨今、気にされることが多い「換気」についても常時行われておりますので、安心してお過ごしいただけます。
夜勤帯も、専属スタッフにより定期的な見回りさせていただき、事故の無いように万全を期しております。
医科、歯科、薬科ともに協力医・協力歯科医・協力薬剤師が月2回施設を訪れ、健康チェック・診察・相談に乗っています。又、全ホームに配薬ロボットを導入し、薬の飲み忘れや誤薬防止に努めております。
体の健康と心の充実は欠かせません。音楽(楽器演奏・歌)、体操、昔懐かし折り紙などを行って充実した一日を過ごしていただいております。又、初詣、お花見等、外出も喜んでいただいております。
3か月に1回、ご家族の下へ、施設新聞を発行しております。
3ヶ月に1回、認知症カフェ(オレンジカフェ)にご家族、地域の方にご参加いただき、認知症に対するご理解、在宅での介護上のお悩みの相談などを承っております。認知症のご本人が参加することも可能です。
2か月に1度のペースで訪問し、熟練の美容師が、カット、パーマ、毛染め、リタッチ等行います。また、入居者様はベッドで寝たまま、ベッドサイドでの施術パターンもあり、座位が保てない方でも安心してカットしてもらえると、ご好評いただいています。